ボディガラスコーティング

BTMグラスコーティングの下地処理作業について

コーティングする際に最も重要な作業が下地処理です。

 下地処理作業とは、ボディをコーティングする際に最も重要な作業となります。新車納入直後でも残念ながら、ボディには油分や鉄粉、薄いキズが必ず付着しております。この不純物や薄いキズを出来る限り取り除く事を下地処理と呼んでおります。新車なら、わずかな不純物の除去作業で済むのですが、車ご購入後の年数が経過するにつれて不純物は比例するようにどんどん付着してゆくと考えて良いでしょう。以下で、下地処理の内容をお知らせしましょう。

1 鉄粉の除去作業

ボディに付着してしまった鉄粉の除去作業は・・・

自動車用の粘土で軽く擦って落とす方法、除去剤をスプレーして溶かす方法、その両方を使っての方法を選択して行います。

 

 

 

2年経過のボディを軽く粘土で擦ります。 黒く汚れて見えるのが鉄粉です。粘土が 汚れたら、こねて綺麗な面を出して再び 擦りながら除去していきます。

 

 

この状態はかなり酷い鉄粉の付着です。 洗車の感触もザラザラで、車に愛着が持て なくなりそうです。自宅のすぐ横に鉄道の 高架が通っております。このような感じで、 鉄粉を溶かします。

 

2 細部の水垢除去作業

時間の経過とともに自動車の細部には必ず水垢が付着して落ちなくなる部分が出てきます。シャンプーでゴシゴシ洗っても落ちない。また、研磨剤などで擦っても落ちない頑固な物が殆どです。このまま、コーティング剤を塗布してもガラス皮膜は定着しません。これを落とすために、カルシウムなどを配合した酸性の液剤で固着した水垢を分解除去します。細部に入り込んでしまったワックス粕なども除去いたします。

 

 

テールレンズとリアフェンダー・バンパー の隙間に水垢が固着して白っぽくなって おります。本来、ここの部分も黒く光って いなければいけない部分です。

 

 

 

 

 

先程、お伝えいたしました液剤で丁寧に 固着した水垢を溶かして行きます。綺麗に なりましたら、液剤が塗装面を侵さない 様に、中性洗剤で中和させながら作業を すすめます。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

ドアミラーの付け根付近は特に頑固な黒ずみ が固着します。これでは、ガラス皮膜の定着は望めません。

 

 

 

 

 

見逃さないようにしっかり除去いたしました。 白い車は、全ての部分が白く輝いていないと 清潔感が失われる気がします。

 

 

 

 


 

 

 

 

エンブレムの内側と外側も黒ずみが必ず 固着する部分です。

 

 

 

 

 

 

黒ずみを除去するだけで、車の古さを 感じさせない雰囲気が出ると思います。

 

 

 

 

 


 

 

 

窓枠の黒いゴムと赤いボディの隙間に白い 物が詰まっております。これはワックスの 粕です。これもしっかり取り除きます。

 

 

 

 

 


 

3 ポリッシング作業

 鉄粉を除去しました次は、ボディをポリッシャーで研磨いたします。塗装面は、洗車で入ってしまいます薄いキズや少し深めのキズ、酸性雨や花粉・黄砂など塗装を侵して陥没させてしまう部分が多少なりとも存在します。大げさな表現を使うと塗装面は平らではなくて、凸凹した状態になっております。やり過ぎはいけませんが、これを可能なかぎり取り除いて平らに近づけます。そうする事で、塗装本来の輝きを取り戻すことが可能となります。また、コーティング皮膜をしっかりと定着させて、耐久性を十分発揮させるための重要な作業となっております。

 

 

自動車専用のポリッシャーをいくつか使用して 1台を磨いていきます。ボディの状態も見極めて、バフや研磨剤も最適と思われる物をチョイスして磨くことも重要です。

 

 

※現在使用のポリッシャーとは異なります。

新車の画像

 

 

 

ハロゲンランプと平行に薄らキズが入っております。新車であっても、薄いキズが1つもない車はございません。この程度であればベストなボディの状態だと思います。

 

 

 

 

少しだけボディを研磨した状態です。 全体的にすっきりしたのが分かりますでしょうか? これだけでも納車時より艶が上がって おります。

 

 

 

 

 


 

 

 

ハロゲンランプの光が横に長く伸びている状態です。これは細かい無数のキズが付いており、光の乱反射が起きている状態です。太陽が当たっても同じ状態に見えるため、この部分だけ輝きが鈍った感覚になります。納車前にポリッシャーで磨いた跡が残っている例です。

 

 

 

くっきりとハロゲンランプが映る様になりました。乱反射がしていない状態です。薄いキズが光に当たっても見えなくなるまで磨き込む事が肝心です。そうすることによって最高の輝きを手にできます。

 

 

 

 


 

 

 

ディーラー様では、納車前にここまで激しく磨いた跡を残したままオーナー様に渡してしまう場合もございます。 これは、とても残念です。 『新車は綺麗だから』 といってこの状態でボディコーティングしても意味がありません。それはだた、液剤を塗っただけになってしまいます。

 

 

 

このキズを消すには、少し時間が必要です。 一気に深く削らずにゆっくり浅く研磨します。 このようにしてからコーティングする事で ガラスの皮膜を初めて定着させることがで きます。

 

 

 

 


 

数年経過した車の画像

 

 

ご購入より約1年半経過のお車です。 深いシミの付着はそれほど酷くありませんが HIDランプ(白い光)とハロゲンランプの 周りには光の乱反射が確認できます。

 

 

 

 

 

 

すっきり磨き終わりました。 新車時よりも深い艶が出ていると推測できます。納車からなるべく早い段階でご依頼いただけると、このような状態に復元出来る確率が高いと思います。

 

 

 


 

 

 

ご購入より約3年経過のお車です。 酸性雨によるシミや、洗車中に水道水を乾かしてしまったカルキジミがたくさん付着しております。蛍光灯の周りが白く見えるのがそれです。 各ライトの周りにもキズが多く見えます。

 

 

 

 

 

無事に復元することが出来たと思います。 ここまでにするにはかなりの労力と時間が必要です。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

ご購入より約5年経過のお車です。 全ての不純物や浅いものから深めの洗車キズ までバリバリ付着しております。ライト類は まともに映りません。

 

 

 

 

ここまですっきりさせるのにリアドア1枚で 3時間強ほどの時間を要します。 大変な作業ですが、復元可能な場合、手を抜く分けにはいきません。

 

 

 

 

 


 

4 コーティング前の定着剤塗布作業

ポリッシングが終了したボディには、研磨剤が含んでおります油分や研磨粉で覆われております。

最終的に塗布するガラスコーティング剤の受け入れ態勢を整えるために洗車をします。その際、洗車をしながら定着剤をボディ全体にスプレーして良質な塗装面を作ります。

   以上で、下地処理作業が終了となります。